工場では非常に多くの製品が日々生産されています。それは家電製品であったり医薬品・食料品など、種類・量を問わず多岐に及ぶのが実態です。食料品を例にあげれば、そのセキュリティには原材料・製法上の特許にかかるもの・情報漏洩に関する管理などがあるはずです。どれも企業にとっては、これまで創業以来築き上げてきた極めて重要なものばかりです。
工場には他社には真似のできない、製法上の工夫が施されているのが常と言えます。それは創業のころから職人さんが培ってきた知識・経験をマニュアル化・標準化したものであり、企業の命とでも換言できます。命とも言えるものであるだけに、絶対に他社には知られてはいけない極秘情報が工場には隠されています。そのセキュリティを怠るということは、会社の存続を放棄することにつながりかねません。
企業機密の漏洩は、社員全体の危機に結びつきます。好感度監視カメラ・異物混入を阻止するための赤外線カメラなど、セキュリティ管理はどこまで徹底しても十分とは言えません。念には念を入れたのだが、異物が食品の中に混入してしまったでは済まされないことなのです。企業が負っている社会的責任は我々が想像する以上に重いものがあります。
場合によっては、人の命をも左右するケースさえ想定しておかねばなりません。ごく僅かな金額をコストカットしたためセキュリティ管理が疎かになり、莫大な損害賠償を請求されるケースなど少なくありません。企業の命綱ともいえる工場内の情報は、厳格かつ厳密に守ることが必要不可欠と言えます。